不動産投資を始める際の指標。(利回り編)
どうもガブリです。
不動産投資入門 | 山中 龍也 | 金融・ファイナンス | Kindleストア | Amazon
安定的な資産形成を求める人のうち、将来に向けて積極的に動いていかなければと堅実に考える人の多くが不動産投資を選択しますが、将来安定的な賃料収入を得るという目的を前提としつつも、やはり運用期間中に気にすべき収支についてもシビアに判断することがあると思います。
不動産投資では金融機関からの融資をもとに不動産を購入する人がほとんどであり、それによって毎月金融機関へ返済していかなければならないので、返済が困難にならないように、収入となる家賃の金額に関してもシミュレーションすることは大事です。
これら「購入金額」と「運用収入」との2つからなる計算によって求められるのが【利回り】と呼ばれるもので、この利回りとは何なのかということが理解できていないと不動産投資では不安な要素が残ることになります。
そこで今日は、不動産投資を行う上での利回りについて書いていきたいと思います🖋
まず不動産投資における利回りについては「表面利回り」と呼ばれるものと「実質利回り」と呼ばれるものに分かれます。
表面利回りは、
・年間収入÷物件価格×100=
で計算され、年間収入はいわゆる「家賃収入×12ヶ月」で把握できるので、ネットの情報だけで容易に計算することができ、まずはざっくり不動産を探している時にこの表面利回りの計算をしながら物件の選択肢を絞っていくと良いでしょう。
次に実質利回りは、
・(年間収入−年間の諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100=
で計算され、年間の諸経費とはその不動産の「固定資産税」や、マンション等であれば「管理費・修繕積立金」など、運用しているうちにかかるランニングコストのようなもののことをいいます。
そのため、インターネットなどで物件検索をかけた際に閲覧できる簡単な物件情報だけでは把握できないようなポイントも出てくるので、いくつか候補の物件に絞れた後に不動産屋さんに問い合わせてから計算すると良いでしょう。
言わずもがな「実質利回り」の方が正しい利回りの計算であり、表面利回りが同じ2つの物件があったとしても実質利回りが大きく異なることはよくあります。
つまり利回りを把握するにおいては実質利回りを参考するようにするようにしましょう。
ただ、利回りは不動産投資において大事な指標ですが、利回りの数字だけに捉われないようにすることも大事なポイントです。
例えば実質利回りが10%と15%のものがあった場合、15%の物件の方が運用として適していると考えるでしょう。
しかしその15%の物件の場合、ちょうど設備等の交換が必要で、購入後すぐに200万円の修繕費がかかるとします。
一方、10%の方の物件は修繕が完了したばかりであり、今後数十年は修繕費がかからないであろうとなった場合、10%の利回りの物件の方が実は良物件であるといえる可能性があるのです。
また他のケースでは、同様に10%と15%の利回りの物件があったとして、どちらも1年間丸々入居者が絶えなかった場合の想定家賃収入で計算していた場合、10%の物件の方は入居率が95%である一方、15%の物件の方は入居率が80%しかないとなれば、この場合も実際には10%の物件の方が良物件であるといえる可能性があるのです。
また、永続的に家賃の金額は保たれるわけではないので、数年後には家賃が下がることを前提にシミュレーションする必要があるでしょう。
このように、不動産投資では「利回り」を第一の重要な参考ポイントとしつつも、複数の条件を複合的に考えないと適した運用は実現できません。
このあたりの計算が最初難しいと感じる場合には、身近にいる不動産屋さんやファイナンシャルプランナーなど、不動産やお金のプロに相談するとわかりやすくなるかもしれません。
最終的には自分で把握する必要がありますが、まずは専門家に頼るということも視野に入れて考えてみるようにしましょう🙆🏼♂️