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宅建士、賃貸不動産経営管理士、FP2級、AFPとして活動するの私ガブリが経済ニュースや日常を綴っていきます🖋

不動産の利回り計算、「ネット利回り」と「グロス利回り」を区別しよう。

どうもガブリです。

 

不動産投資入門 | 山中 龍也 | 金融・ファイナンス | Kindleストア | Amazon

 

投資用不動産を検討する場合に大事なポイントになってくるのが採算性です。

 

どれだけ高い物件でも家賃収入によって回収率が高ければ投資効率は良くなりますし、どれだけ安い物件を購入しても家賃がほとんど入ってこなければ投資効率は悪くなります。

 

そしてこれらを把握するために大事な指標となるのが「利回り」ですが、不動産の利回り計算には2種類の利回りがあるのはご存知でしょうか。

 

そこで今日は、不動産投資を行う際に大事な指標となる利回りの「ネット利回り」と「グロス利回り」について書いていきたいと思います🖋

 

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まず利回りについて知らない人のために簡単に説明しておくと、

・年間家賃収入÷物件価格×100=

 

によって利回りが計算できるようになっています。

 

例えば月10万円の家賃収入がある不動産を2,000万円で購入した場合、

・120万円÷2,000万円×100=6%

 

がこの物件の利回りということになります。

 

これはどういう意味を表すかというと、利回りが100になった時点で物件価格が回収できたということになり、この数字が高いほど投資効率は良いとされています。

 

上記のように6%の場合は、

・6%×17年=102%

 

ということで、約17年経つと物件価格(投資分)が回収できるということになるのです。

 

そして話は戻って2種類の利回りについてですが、ネット利回りは日々の経費などランニングコストなどを含めた実質的な利回りであり、グロス利回りはそれら経費を省いて単純に物件価格と家賃収入とで計算した利回りになります。

 

つまり上記で計算したものは「グロス利回り」です。

 

しかし実際の運用には、

・不動産取得税

・固定資産税・都市計画税

・管理費

修繕積立金

・入居者募集の際の広告費

 

など、定期的なコストもあれば不定期なコストもあり、これらも支出に計上しないと正しい投資効率が判断できません。

 

そのため「ネット利回り」で計算することが求められます。

 

ネット利回りの計算は、

・(年間家賃収入−年間諸経費)÷(物件価格+購入時の経費)×100=

 

となっており、例えば先に計算した物件と同様に月10万円の家賃がある不動産を2,000万円で購入した場合で、購入時の経費が60万円、さらに年間でかかるランニングコストが36万円として計算してみましょう。

 

(120万円−36万円)÷(2,000万円+60万円)×100=4.08%

 

という利回りになります。

 

グロス利回りでは6%だったので約17年で投資分を回収できましたが、ネット利回りの4.08%では、

・4.08%×25年=102%

 

になるので、約25年経たないと投資分を回収できないということがわかるのです。

 

ほとんどの不動産業者ではグロス利回りによる数字しか公表していませんが、物件を選ぶ際にはそれだけで判断するのではなく、なるべく自分でもネット利回り計算をするなどして適切な判断ができるようにはしなければなりません。

 

計算式そのものは簡単なので、是非計算に必要な資料を集めて正しい数字を求めるようにしましょう🙆🏼‍♂️