暗号資産「XEM」の流出事件に展開が。
どうもガブリです。
皆さんは2018年に起きた「コインチェック事件」を知ってますでしょうか？
「ビットコイン」と呼ばれる通貨が有名な暗号資産（仮想通貨）ですが、暗号資産には2,000〜3,000種類もの数が存在し、その中でも割と有名な方ではある「XEM（ネム）」と呼ばれるコインが、コインチェックという暗号資産取引所から580億円分も流出しちゃったという事件が起こりました。
当時はコインチェックがタレントの出川哲郎氏を起用してCMをしていたり、直前にはビットコインが当時最高値の200万円などを記録し、仮想通貨市場が盛り上がっている時期でした。
そんな2018年1月26日、コインチェックがXEMが580億円相当流出したことを発表し、「流出先は分かっているが、取り戻すのは不可能」と説明し、実際にコインチェックを通してXEMを購入していたユーザーは「補償とかあるの？」、「戻ってこないってこと？」と混乱したのも記憶に新しい。
暗号資産について詳しくない方からするとこれを聞いて「え、暗号資産ってめちゃくちゃリスク高いじゃん！やっぱりああいう流行もんみたいのは手をつけないことだね！」と感じるかもしれませんが、暗号資産に使われているブロッックチェーンと呼ばれる技術などはこれからも大活躍間違いなしなほど優れたものでもあります。
じゃあなんでそんな優れた技術を持った暗号資産がそのような事件を引き起こすことになったのか。
その経緯についてみてみましょう👀
流出が行われたのは夜中3時頃の出来事で、コインチェックがそれを検知したのが約8時間30分後。
この時点では、コインチェックの管理に問題があるのか、XEM（ネム）の技術に問題があるのかわからない状況でしたが、NEM（通貨ではXEM（ネム）と表記するが、財団など通貨ではないネムを表記する場合はNEM（ネム）と表記）財団側は「NEMの技術に問題はなく、責任は全てコインチェック社にある」とTwitterで表明。
実際にその責任はコインチェック側にあることが発覚するのですが、その責任とは、
・NEM側はXEMの管理についてコインチェック側に、署名を使ったスマートコントラクト技術（ブロックチェーン上で契約を自動的に実行する仕組み）を使うことを推薦していたが、それをコインチェックが採用しなかったためにハッキングが起こった。
というものです。
つまり、安全に管理する方法はすでに存在していたものの、コインチェック側が準備段階で未実装だったために市場に重大な過失を与えてしまったのです。
その後、結局流出したXEMをどのように補償するのかなど議論されていましたが、その間にXEMの価格が急降下。
現在価値で保有数が変換されるとなると、補償まで売買ができなかったにもかかわらず、自動的に損失が確定することになるのでXEM保有者はこの結果を待つばかりでしたが、結局は、
・コインチェックにおけるNEMの売買停止時（2018年1月26日12:09）から本リリース時（2018年1月27日23:00）までの加重平均価格である「88.549円×保有数」を補償する。
ということで決まり、とりあえずは保有者が大損することは免れ、その後2018年4月にコインチェックは大手有名証券会社「マネックス」に36億円で買収されることで経営が安定していくことになるのです。
まだまだ若い投資商品なので、発展途上という意味では余計な危険性を伴う点があることも事実ですが、暗号資産の技術そのものが原因ではなかったのはその後の暗号資産市場にも良い結果と言えたかもしれません。
そして今日、当時コインチェックが「取り戻すのは不可能」と表明して約2年、事件の根本的な犯人は特定できていないものの、追いかけるのが非常に難しいとされていた取引をたどり、ネムの不正な交換に応じたとみられる31人もの人が逮捕されるに至りました。
今までも少しずつ検挙が続いている当事件の関係者ですが、これからもどんどん逮捕者が続出する可能性は大いにあり、未逮捕の関係者は逃げ続けることになるでしょう。
このように、事件の概要を知り、その原因が何なのかを知ることができれば無闇に暗号資産を否定する必要もないかもしれませんし、否定することで起こる機会損失をも回避することができるかもしれません。
新しい技術だからこそ難しい単語も並びますが、だからこそ競争者の少ない市場であるとも言えるので、皆さんも興味を持って調べてみると良いと思います🙆🏼♂️
