M&A(会社買収)とは。
どうもガブリです。
株式などの投資を始め、経済に興味を持ってくると目にすることがある「M&A」。
Mergers(合併) and Acquisitions(買収)を表すもので、具体的にはある企業が他企業の経営権を得るために発行株式の半数以上を買うことをいいます。
最近ではドラマ「半沢直樹2」でも"敵対的買収"などが出てきており、最初は「企業買収って乗っ取り的なこと?」とちょっと怖いイメージで捉えてしまう方もいますが、必ずしも乗っ取り的な意味ではないのです。
今日はそのことについて少し詳しく書いていこうと思います🖋
まずは、株式を保有することにより経営に参加ができたり、保有者ならではの配当や優待券の配布受け取りなどが可能なことは株式を始められた方はご存知のはずです。
しかし一般の方が株式を保有する金額は、個別銘柄でも多くて数百万円程度だと思いますので、何億円もの時価総額をもつ大きな企業であれば、数百万円だと会社の発行株式の割合でいうと数%も保有できないことになります。
なので、企業が企業を買収するためには場合によっては何億円もの金額を支払って企業を買収するわけですが、その株式の保有率によって経営権に携われる度合いが変わるので、以下では保有率と権限に関する表を書いてみました。
・1%以上 株主総会における議案提出権。
・3%以上株主総会の招集請求権/取締役・監査役の解散請求権/会計帳簿の閲覧・謄写請求権。
・33.4%以上株主総会の特別決議を単独で否決できる。
・50.1%以上株主総会の普通決議を単独で可決できる。(取締役の専任・解任、利益処分案の決定など)
・66.7%以上株主総会の特別決議を単独で可決できる。(定款の変更、事業譲渡・合併・株式移転などの承認)
・100%会社法人のあらゆる事柄を単独で可決できる。
上記のように、保有割合によって権限がかわるので、その企業の株式を買うにあたり、どの程度の権限が必要かによって株式保有割合を決めます。
完全な企業買収は100%の株式を購入して子会社化してしまうことになりますし、上場企業などの場合は20%〜30%程度の保有率であっても実質的に会社を支配することが可能だったりします。(そもそも上場企業の場合、その20%〜30%を保有するための金額が莫大ですが。)
さらに、なぜ企業を買収するのかについては、
・事業拡大
・技術やノウハウの取得
・双方の企業の強みを活かした経営
などがあります。
例えば資金が底をつき、倒産寸前の会社があったとして、放っておけばその会社は倒産してしまいます。
しかし、他の儲かっている企業が、「その企業の技術を殺してしまうのはもったいない!」と思い、自社のサービスにも転用することができると考えれば、その会社を買収し、自社の経営につなげることができるのです。
誰も買収せずに放っておけば倒産してしまったわけですから、買収によって倒産を回避させることで、その企業の従業員の雇用なども守れるという側面もあります。
このように、人を助ける企業買収もあるため、必ずしも敵対買収だけではないことは理解していただけたでしょう。
個人が株式を保有している場合も、企業買収は良くも悪くも株価への影響は大きいので、自分が保有する株式に関しての情報は、ある程度定期的に確認するようにはしましょう🙆🏼♂️