#経済ニュースをガブリ

宅建士、賃貸不動産経営管理士、FP2級、AFPとして活動するの私ガブリが経済ニュースや日常を綴っていきます🖋

レオパレス、18億円の債務超過。

どうもガブリです。

 

レオパレス21については過去にも記事にしてきましたが、2017年の「サブリース問題(物件所有者に家賃収入を保証するという契約をほぼ一方的に解除したというもの)」から始まり、翌年2018年には違法建築の発覚、2019年の代表取締役退任、その後“違法建築物件“の修繕や立て直しなどに膨大な資金がかかるという事態となっていました。

 

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2020年3月期の決算では純損益が802億円の赤字で広げていたものの、経営そのものはすぐに破綻することはないといった雰囲気も漂っていたのですが、、

 

しかしこの度、2021年3月期第1四半期(20年4〜6月)の最終損益が142億円の赤字になる見通しだとの発表があり、それによって118億円の債務超過になるというニュースが舞い込んできました。

 

レオパレス21では、先月8月に「希望退職者募集」を開示した52社の上場企業の中でも最も募集社の人数の多かった企業でもあり、35歳以上の希望退職を募集したところ、従業員数の18%にあたる1067人が退職となりました。

 

このことからも内部でも“危ない“空気感が漂いはじめていることがわかります。

 

日本では簡単にリストラできないという法律があるため、このように自ら申し出てもらう希望退職を募ったわけですが、想定以上の退職につながったようにも感じます。

 

さらに、今回の決算報告に関しては、もともと8月7日に発表予定だったものを9月11日に延期し、さらにさらに9月30日に延期ということで、結構な延期となる決算発表なのです。

 

なぜこのような延期が続いたのか。

 

これについてレオパレス21は、

「決算業務に従事する従業員が想定以上に退職」

といったことを言っていて、つまり一番お金のことを見ている決算業務担当が真っ先にヤバいと思って辞めていったとも考えられるのです。

 

他の部分を見てみると、レオパレス21の建物に対する入居率も80%以下に下がっているという傾向にあります。

 

レオパレス21では冒頭に書いた通り、サブリース事業も継続している部分があるので、入居率が悪くなっているということは、オーナーさんに保証しなければならない家賃に対して、入居者から入ってくる実質の家賃の方が少ないとも考えられ、違法建築による修繕や立て直しなどの支出に加えて、負担が増える一方という二重苦状態ともいえます。

 

ここで、今回のニュースとなる118億円の「債務超過」とはなんだという方に説明しておくと、簡単にいえば、

「今ある財産を全て売っ払っても118億円の借金が残るよ」

という状態です。

 

こうなれば、例えば銀行からお金を借りて凌ぐということも難しく(銀行も危ないところにはお金を貸したくないため)、どのようにこの境地を乗り越えるのかということが今回の決算後のポイントになりそうです。

 

銀行の返済を遅らせながら耐え凌ぐか、それともどこかの会社が買収するのか、それとも倒産に向かってしまうのか。

 

不動産業界でも大きな企業だけに、これからの進捗を注視していきたいと思います🙆🏼‍♂️

 

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