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株式投資を行う際の「ROE」という指標。(後編)

どうもガブリです。

 

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昨日は投資に大事であり、かつここ数年で特に注目されている「ROE」について簡単に説明していきました。

 

しかしROEは大事な指標であると同時に、それだけでは企業を判断することはできないため、今日はROEを具体的にどのような指標として扱っていけば良いのかなどについて書いていきたいと思います🖋

 

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昨日はROEという指標の求め方について書いていきましたが、ROEでは企業の効率的な経営が理解できることがわかったかと思います。

 

じゃあ効率的な経営ができているならイコール優良企業ってことじゃない?と考える方もいると思いますが、それだけではそうとは言い切れません。

 

なぜなら、ROEでは「自己資本」という指標を計算に用いていましたが、企業は自己資本だけで経営しているわけではなく、他人資本も利用して経営をしています。

 

例えば金融機関からの借入金だったり、社債を発行して調達する金額も他人資本です。

 

これらはROEの計算には出てこないため、昨日のA社とB社のケースをもう一度違う視点で見てみることにしましょう。

 

A社 2021年当期純利益10億円 自己資本50億円 他人資本(借金)0円

B社 2021年当期純利益10億円 自己資本40億円 他人資本(借金)10億円

 

というROEの計算には出てこない他人資本を織り交ぜて考えてみることにしましょう。

 

ROEではA社が20%、B社が25%ということで数値の高いB社の方が効率的な経営をしていると判断できましたが、B社には10億円の負債があります。

 

これを考えると、ROEだけを見ればB社の方が数値は高いですが、仮にこれら2つの企業に対して投資を考えている場合には無借金経営をしているA社の方が健全性が高いといえるかもしれません。

 

つまり投資は何か一つの指標だけを頼りに判断することはできないということなのです。

 

ではROEが高くなる傾向にある企業とはどのような特徴があるのでしょうか。

 

それは第一に「当期純利益が高い」ということです。

 

これは計算式にダイレクトに反映するポイントなので当然といえるでしょう。

 

次に「総資本における負債が占める割合が大きい」ということです。

 

これが上記でも触れたポイントですが、自己資本比率が低いのに過剰な純利益が上がっている場合、ROEの数値は高くなりがちですが、そこに隠れている負債を見逃してしまうと投資対象として危険です。

 

高いROEの原因が負債額に基づくものでないかチェックするようにしましょう。

 

そのため建設業や不動産業など、金融機関からの借入によって総資本を上げていくタイプの業種はROEが高くなりやすいので、業種によってもROEが示す数値というのは違いが出やすいということにも注意が必要です。

 

ROEについてはこれらを前提に見ていく必要がありますが、基本的にはROEの数値が10%を超えると高いといえます。

 

まずはROEが把握できた場合、それが10%を超えるのであれば、その他の指標などと絡めて数値を改めて確認し、それでも投資する価値のある企業と言える場合には迷わず投資しましょう。

 

このようにいくつもの指標を絡めて計算するのは非常に面倒ではありますが、それだけに参入障壁は高いので、多くの人が好んで行うことよりも利益は出やすい傾向にあります。

 

人よりも良い生活がしたいと考える人は是非勉強してみましょう🙆🏼‍♂️