株式投資を行う際の「ROE」という指標。(前編)
どうもガブリです。
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皆さん一度は投資に興味を持ったことがあると思いますが、中にはそれを断念してしまう理由の一つが「難しい」ということだと思います。
投資というのは基本的に労働によって得た収入を対価に捧げるため、人間というのは努力によって得た報酬を失うのが怖いという性質があるために分かりづらいものには足を踏み入れたくないと拒否反応が起きてしまうのです。
しかし投資は「ただ闇雲にお金を増やす」などというものだけに目的が置かれるわけではなく、普通に仕事して普通に暮らしていくためにも必要とされるケースは特に近年増えており、労働収入による貯蓄と、国を頼りにする年金だけでは満足に暮らせないという人がいるという話も聞いたことがあるでしょう。
そこで今日は、少しずつでも投資の世界に踏み込む勇気を得られるために、まずは株式投資においてここ数年特に注目されている「ROE」という指標について学べるよう、書いていきたいと思います🖋
株式投資にはその企業の業績などを知るための指標として英語3文字が並ぶ指標を多用しているのですが、従来では「PER」と呼ばれるものや「PBR」と呼ばれるものが最優先的にチェックされていたものの、ここ数年では今日説明する「ROE」の方が注目を集めていたりします。
ではROEとは何かというと、企業経営における効率性を示すものであり、企業の収益性や成長性を予測することのできる重要なツールになります。
具体的にROEは「Return On Equity」といって、企業の自己資本利益率を表すものであり、以下の計算によって知ることができます。
②EPS(1株あたりの当期純利益)÷BPS(1株あたりの純資産)×100=
の2つです。
どちらも「純利益」と呼ばれるものと「資本・資産」と呼ばれるものが出てきていますが、まさにROEを知るためにはまず企業の純利益や自己資本などを知る必要があります。
自己資本というのは企業の場合、企業自身が用意する「資本金」や、利益が上がってそこからランニングコスト等を支払った後に残る「利益剰余金」、さらに企業が株式を発行しそれを得た株主からの調達金などに当たります。
そして純利益に関しては上場企業の場合、毎年決まった時期に行われる決算によって公に発表されるため、インターネットなどで検索して決算書などを閲覧すると確認することができます。
これらを確認した後に計算してみるとわかるのですが、例として以下に架空の同じ純利益を得た企業を2つ並べて見てみましょう👀
というそれぞれの企業があった場合、先に説明した計算式に照らし合わせてみると、
A社 10億円÷50億円×100=20%
B社 10億円÷40億円×100=25%
という結果になります。
ここまで見てもピンと来ない方もいるかもしれませんが、これは数字が大きいほど効率良く経営できたということになるのです。
なぜならそれぞれの50億円や40億円の自己資本というのは、上記で説明したように株主などの出資者から得た調達金などにあたるので、上記の計算でいうと、B社の方が利用できる自己資本は少なかったのにも関わらずA社と同等の純利益を上げたとみることができるで、自己資本に対して効率よく経営できていることがわかります。
しかしROEだけで企業を判断するのは危険です。
そこで明日は後編としてこの続きを書いていきたいと思います🙆🏼♂️