サラリーマンの生涯年収は十分なのか。
どうもガブリです。
サラリーマンの生涯年収は約3億円程度と例えられることがあります。
もちろん勤務する企業や就くポジションによって収入は変わりますが、この約3億円は大卒に対して支払われる給与の生涯年収らしいです。
ちなみにこの生涯年収には企業で働くことによって得られる収入と退職金、さらにその後の年金を含んでいるようです。
でも23歳で大学を出て、60歳まで働くと考えるとその期間は37年であり、退職金が2,000万円だとして、さらに60歳で退職してから90歳までの年金受取額が月10万円とする場合、(10万円×30年=3,600万円)となるので、すると企業に勤めている間の収入を残りで簡単に等分すると年間約660万円の収入が毎年必要ということになります。
新卒時点でいきなり年収660万円を稼ぐというのはあまり現実的ではないので(新卒採用で能力によっては年収1,000万円を提示しているような企業もありますが)、するとどこかでそれを取り返すような年収の増加が必要ということになります。
これって多くの人にとって平均でしょうか?
正直体感的にはこれが標準値だとは考えづらいような気がします。
特に今のご時世では同じ企業で終身雇用となるのは非現実的ですし、すると退職金として2,000万円もらえるというのも考えづらいのではないかと思います。
というのも退職金がもらえない企業もありますし、年金受給額ももっと少ない人だっています。
そのため、まずは自分が生涯でおそらくこのくらいのお金を手にすることができるだろうという計算をある程度することが大事で、そこから生涯支出を計算することでどのくらい不足する可能性があるのか、または十分に足りるのかがわかります。
では生涯の支出についてはどうでしょうか。
まず消費には大きく分けて2種類あり、「非消費支出」と「消費支出」に分かれます。
非消費支出とは税金や社会保険など、私生活に必要な直接的な支出ではないものを表し、消費支出とはその逆で私生活に必要な生活品の購入などのことを表します。
このへんについてももちろん人によって異なりますが、総務省が発表している「家計調査報告 家系収支編 2019年 平均結果の概要」によると、単身世帯では1ヶ月16万3,781円の支出となっています。
年代によっても支出金額は変わってきますが、ここでは便宜上現役世代に必要となる上記の金額で計算することにしましょう。
まず就職してからの期間と考えて、23歳〜90歳までの37年間の支出を計算すると、
16万3,781円×37年=72,718,764円
ということになります。
あくまで平均支出ということなので、都心の方で住むとなれば賃料や物価も高いので月20万円は最低でも必要かもしれません。
すると、
20万円×37年=88,800,000円
となり、9,000万円くらいは少なくとも欲しいわけです。
さらに収入を源泉徴収票などの額面上の記載ではなく、実際の手取りとして考える必要がありますが、ざっくり計算すると実際の手取りは額面上の金額の70%〜80%なので、生涯年収を3億円とするのであれば、2億1,000万円〜2億4,000万円ということになり、これだけあれば生涯支出に耐えられそうです。
しかし、年収が300万円程度の人だとちょっと厳しくなりそうです。
年収300万円の人の手取りが年間240万円だとして、月に直すと20万円。
すると上記の計算と照らし合わせても月々の支出には耐えうる気がしますが、この収入がもらえるのは基本60歳までです。
つまり毎月手取りの20万円を使って生活してしまうと定年時にお金は残っておらず、生涯平均年収300万円の人の場合、年金もそこまで多くはもらえない可能性が高いです。(サラリーマンの場合、厚生年金を払っていますが、収入に応じて金額が変わるため、年収が少ないとその分将来受け取れる年金額も少ないです)
そうなるとかなり厳しいですよね。
まずは出世するなり副業するなりで収入を増やすことはもちろんですが、さらに資産運用などを行うことで余裕は生まれます。
このように計算することである程度のリアルが浮かび上がってくるので、面倒くさがらずまずは計算してみるようにしましょう🙆🏼♂️