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宅建士、賃貸不動産経営管理士、FP2級、AFPとして活動するの私ガブリが経済ニュースや日常を綴っていきます🖋

投資における「ダイベストメント」

どうもガブリです。

 

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皆さん、投資においてのダイベストメントという用語を聞いたことがあるでしょうか。

 

ダイベストメントとは、投資している株式や債券などの投資対象を手放したりすることであり、投資以外にも企業が自社事業の売却や他社への融資を停止することなど指したりする用語です。

 

そして今投資においてはESG投資といって、環境や社会、企業統治などを優先的に考える投資方法が広がってきており、このESG投資という考え方において不適切とされる企業への投資撤廃などが欧米を中心に活発化しています。

 

そこで今日は、このESG投資におけるダイベストメントについて書いていこうと思います🖋

 

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このダイベストメントが広がりつつある理由としては、地球環境を守る観点で、気候変動対策であったり、二酸化炭素排出量を減少させる動きであったり、それらの関心が世界的に広まっていく中、そのような大きな問題が政府だけの対策分野ではなく、民間企業へも求められるようになって、その行いが企業価値を決めるようになってきているという背景があります。

 

そういった中、二酸化炭素や窒素酸化物などを排出する化石燃料への懸念が増大し、ニューヨーク、ベルリンなどの各国都市や、オックスフォード大学などの団体においても化石燃料からの投資撤廃を決めており、それら企業や団体のダイベストメント運用資産は合計で6兆ドル(約660兆円)を超える規模になってきています。

 

このような取捨選択的な思考は投資において常に存在しますが、似て非なるものもあり、これらを勘違いしてしまうと個人投資家の投資基準にも影響を与えるので注意が必要です。

 

例えば、投資にはダイベストメントと似たものとして「ネガティブ・スクリーニング」というものがあります。

 

これは例えばお酒やタバコなど害をもたらすであろうものを投資対象から外すというものなのですが、ネガティブ・スクリーニングの場合はあらかじめ投資対象から外れています。

 

しかし、ダイベストメントの場合は元々は投資対象であり、保有していた銘柄だったものを売却するという動きなので、従来の時価総額は減少となり、株価などにおいても下がってしまうことになります。

 

つまり、ネガティブ・スクリーニングにおいては株価の変動影響はありませんが、ダイベストメントにおいては株価の変動影響があるのです。

 

ただ、環境に配慮されていない産業が除外されるには「それがなくても世の中が稼働する」という信頼のサービスが新たに世に出ていることが前提で、例えば化石燃料に関しては再生可能エネルギーが世に普及すれば代替できるので、環境配慮への思想を持つ再生可能エネルギー産業が伸びて、化石燃料関連は衰退するという流れが考えられます。

 

このような流れを考えることも投資においては大事なことであり、投資を成功へ導くのか失敗へ誘われるのかの瀬戸際を決めることにもなります。

 

ダイベストメントについては米国を中心に広がっているものではありますが、日本に置き換えても「お酒」「タバコ」「ギャンブル」などのキーワードを主力事業として持っている企業はたくさんあり、これらが将来的にこの流れの影響を受けることは十分にあります。

 

日本でも環境配慮については2050年までに温室効果ガスの排出量ゼロを目指しているので、これら総合的な流れが各々の企業価値にどのように繋がっていくか常に見つつ投資を続けるようにしましょう🙆🏼‍♂️