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宅建士、賃貸不動産経営管理士、FP2級、AFPとして活動するの私ガブリが経済ニュースや日常を綴っていきます🖋

不動産を購入するときに知っておいた方がいい「用途地域」

どうもガブリです。

 

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マイホームでも投資用でも不動産を購入するときには必ず重要事項説明書というものを不動産屋から交付され読み聞かされることになります。

 

しかしここでの内容はある程度専門的な記載が多く、元々は消費者と不動産会社との情報格差を埋めるための書類なのにも関わらず、消費者側がある程度勉強をしていないと理解できないので注意が必要です。

 

その中でも質問の多いのが「用途地域」に関することです。

 

そこで今日は不動産を購入するときに必ず説明される用途地域について書いていきたいと思います🖋

 

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まず用途地域とは土地に建築できる建物の用途や制限のルールをあらかじめ定めている土地のことをいい、そのルールは各自治体が都市計画法というものに基づいて定めています。

 

この用途地域は「市街化区域」と呼ばれる区域にのみ設定されており、「市街化調整区域」という区域には定められておりません。

 

市街化区域は概ね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図る区域であり、市街化“調整”区域は市街化を抑制すべき区域であり、原則として用途地域を定めず、農林産業用の建築物や一定の要件等を備えた開発行為以外は許可されていません。

 

つまり不動産を購入する場合には基本的に市街化区域を選んだ方が良いので、ほとんどの方が用途地域については知っておく必要があるでしょう。

 

では用途地域とはおおよそどのようなものなのでしょうか。

 

用途地域にも種類があり、その種類は13種類にも及びます。

 

・第一種低層住居専用地域

建物の高さが10mまたは12m以下の低層住宅を建てるための地域で、それ以上の高さの建物は禁止されています。

用途地域の中では最も規制の厳しい地域です。

 

・第二種低層住居専用地域

建物の階層は3階までと定められている地域です。

また、150㎡までの一定条件の店舗も建築可能地域です。

 

・第一種中高層住居専用地域

建物の広さが500㎡までの一定条件の店舗や中規模の公共施設、病院や大学などを建てることができる地域です。

高さにおいても第二種低層住居専用地域よりは規制が緩く、3階以上のマンションなどを建てることも可能です。

 

・第二種中高層住居専用地域

建物の広さが1,500㎡までの一定条件の店舗やオフィスなどを建てることができる地域です。

第一種中高層住居専用地域よりも規制が緩く、これまでの地域よりも人通りが多くなってくる地域です。

 

・第一種住居地域

建物の広さが3,000㎡までの一定条件の店舗やオフィス、さらにはホテルなども建てることができる地域です。

上記の第一種、第二種中高層住居専用地域よりも規制が緩い地域といえます。

 

・第二種住居地域

建物の広さが10,000㎡までの一定条件の店舗やオフィス、ホテルなどを建てることのできる地域です。

騒音を発するパチンコ店やカラオケ店なども建てることのできる地域なので、すごく賑やかな地域ともいえるでしょう。

 

・田園住居地域

農地や農業施設などと調和した低層住宅の環境を守ることを意識した地域で、ビニールハウスや倉庫などのほか、500㎡までの一定の地域で生産された農産物を販売する店舗を建てることができる地域です。

高さに関しては10mまたは12m以下の制限があり、第一種、第二種低層住居専用地域と同等の厳しい規制が課されています。

 

準住居地域

道路の沿道等において自動車関連施設などと住居が調和した環境を守ることを意識した地域で、10,000㎡までの一定条件の店舗やオフィス、ホテル、パチンコ店やカラオケ店も建てることのできる地域です。

他に比べると用途が広い地域といえます。

 

・近隣商業地域

買い物などに優れた地域で、ほとんどの商業施設や店舗、事務所まで建てることのできる地域です。

建物の広さである延床面積の規制がないため、かなり大きな商業施設も建築することが可能です。

 

・商業地域

近隣商業地域とほぼ同じような用途を持った地域ですが、近隣商業地域よりも規模の大きい施設を建築することができる地域です。

 

準工業地域

工場など工業系の用途地域で、危険が大きく著しく環境を悪化させる工場の建築は禁止されているものの、それ以外の工場等に加え、住宅や店舗も建てることのできる地域です。

 

・工業地域

準工業ちいきよりも大規模な工場も建築することが可能で、住宅や店舗は建てられるものの、学校や病院、ホテルなどは建てることができない地域です。

 

・工業専用地域

その名の通り、住宅や店舗すら建てることのできない地域で、そのかわりどのような工場でも建築することが可能な地域です。

 

このように、例えば「近隣商業地域で家を購入したら日々の買い物が楽そうだなー」とか、「すごく静かな街に住みたいから第一種低層住居専用地域にしようかなー」とか、そんなことを考える参考になるのも用途地域を知ることのメリットとなります。

 

不動産を購入する際には外観とか内装ばかり気にしてしまいがちですが、このように用途地域を知っておくと売却のときなども役に立つことがあるので、必ず把握しておくようにしましょう🙆🏼‍♂️