人生100年時代の考え方。(後編)
どうもガブリです。
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昨日は老後資金2,000万円問題の概要などについて書いていきましたが、今日はその続きとして具体的な計算や資産運用への考え方などについて書いていきたいと思います🖋
まずは老後にかかる生活費等について、総務省の家計調査は定期的に行われているのですが、最新版となる2020年の調査では、65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の支出は消費支出、非消費支出を合わせて月額25万5,550円と算出されています。
また、厚生労働省による「令和2年簡易生命表」の「主な年齢の平均余命」によると、65歳男性の平均余命は20.05年、65歳女性の場合は24.91年となっていて、65歳を迎えた夫婦が少なくとも20年間ともに人生を歩むとすると以下のようになります。
月額25万5,550円×12ヶ月×20年間=6,133万2,000円
つまり老後の必要トータル費は6,000万円を超えることになるのです。
一方、65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の支出は、消費支出、非消費支出合わせて14万4,687円となっています。
こちらの場合は20年間で、
月額14万4,687円×12ヶ月×20年間=3,472万4,880円
ということになり、夫婦では6,000万円、独身では3,500万円ほどという金額が老後資金の目安になるかと思います。
とはいえ、高齢になると怪我や病気の可能性が高くなったり、マイホームを購入しているケースでは建て替えやリフォームが必要となることなど、何かと余裕を持って考えなければいけません。
つまり上記の計算に完全に頼るのではなく、できる限りそれ以上を目指すように計画を立てる必要があ流のです。
では次に老後に期待できる年金受給額について見てみましょう👀
2020年の「家計調査」を見てみると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)には25万6,660円、65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)には13万6,964円の実収入があると言われており、そのうち夫婦世帯の場合は実収入の85.7%にあたる21万9,976円、単身世帯は実収入の89.0%にあたる12万1,942円が公的年金による収入であることが示されています。
公的年金の受給額は年々減少傾向にあるため、それぞれの老後時期にどれだけの年金が受け取れるかによって備えるべき金額が変わりますが、直近情報では2022年1月に厚生労働省から発表されたものによると年金の月額を従来から0.4%引き下げると発表しました。
そのためそれによって受け取れる金額は以下の通りです。
老齢基礎年金(満額、1人分):6万4,816円
厚生年金(夫婦2人分):21万9,593円
(※厚生年金は老齢厚生年金と夫婦2人分の満額分の老齢基礎年金の合計額)
この金額は「平均的な収入で40年間就業し、65歳から受け取り始める年金の給与水準」としていて、その平均的な収入とは賞与を含む月額換算の平均標準報酬を43万9,000円と算出しています。
つまりそれよりも収入が少なかったり、40年間の間で年金保険料を支払っていない期間などがあるともらえる金額は減少します。
そうなればそれ以外の部分において資産運用したりするなどして生活を見直す必要がありますが、充実した老後を送るためにはどのようなことに気をつけなければならないでしょうか。
まずは老後は支出を抑えることも必要です。
働きながら収入があるうちにはある程度お金を使っても問題ないですが、老後には現役時代よりも収入が減ってしまうため、少し派手な私生活を送っていた人の場合は生活水準を下げなければなりません。
しかしそもそもの貯蓄等がないとそれでも足りなくなってしまうことになるので、現役時代に積極的に資産運用することも大事になってきます。
とはいっても資産運用を難しく考えてしまう人もいるかと思いますが、まずは上記のような計算をし、それによっていくら足りない可能性があるのかを算出してそれを埋め合わせるというかたちで考えることで現実的な資産運用が可能になります。
計画的に落とし込むことでリアルな老後が想像できるようになるので、皆さんも是非できる限りで計算し、資産運用を検討してみましょう🙆🏼♂️