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宅建士、賃貸不動産経営管理士、FP2級、AFPとして活動するの私ガブリが経済ニュースや日常を綴っていきます🖋

不動産投資を行う上で管理したい投資効率性。

どうもガブリです。

 

不動産投資入門 | 山中 龍也 | 金融・ファイナンス | Kindleストア | Amazon

 

最近、不動産投資を始めたいという人からたくさん話を聞く機会があるのですが、多くの人が気にしているのが投資採算性。

 

もちろん「不動産“投資”」という投資であるからには投資採算性を気にすることは当然であるとも言えるのですが、投資採算性が良いということが不動産投資における答えということでもなく、それだけ複雑であるからこそ敷居が高いと思われている側面もあります。

 

そこで今日は、不動産投資について投資採算性の考え方の一つである「キャップレート」と呼ばれる有名な指標に絞って書いていきたいと思います🖋

 

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不動産投資を検討すると「利回り」という言葉をよく聞くことになると思いますが、キャップレートはこの利回りについてどのくらいリターンを得られるのかを計算するツールでもあるので、不動産投資において有効的な考え方といえます。

 

早速キャップレートについてどのようにして求めるのか見てみましょう👀

 

キャップレートには純収益だけを用いて計算するものと、純収益から資本的な支出を除いたキャッシュフローを利用して計算するものとがあるため、分けてみます。

 

まずは「NOIベース」と呼ばれるもの。

 

NOI」とは不動産投資における純収益のことで年間における満室想定賃料から空室および滞納損失を差し引いて求めた実効総収入からさらに運営費用を差し引いたものです。

 

運営費用には、管理手数料や固定資産税、原状回復費や修繕費などが該当します。

 

そのため、いくら実効総収入が高くても運営費用によっては手元に残る純収益は少なくなってしまうということもあり得るのです。

 

このようにして求めた純収益を投資金額で除したものをキャップレートとして用います。

 

計算式は以下の通りです。

 

キャップレート=【(年間満室想定賃料−空室・滞納損失)−運営費用】÷投資金額

 

といったものになります。

 

一般的に不動産投資において使用されるキャップレートはこちらのNOIベースですが、もう一つについても説明しておきます。

 

それが「NCFベース」。

 

NCFとは、ネットキャッシュフローの略で、純収益から設備資金や敷金などの運用収益を加味して求めます。

 

計算式は以下の通りです。

 

キャップレート=NCF(純収益−設備投資+運用収益)÷投資金額

 

といったものになります。

 

ではこれらキャップレートを用いて、不動産価格を求める方法についても説明していきます。

 

例えば純収益が年間1億円の物件を考えた時に、キャップレートが2%と5%の場合では不動産価格はどのように変化するでしょうか。

 

キャップレートから不動産価格を求める式は以下の通りです。

 

不動産価格=NOI÷キャップレート

 

です。

 

つまり年間1億円の純収益に対してキャップレートが2%の場合ではその不動産の価格は計算上50億円ということになり、5%になると不動産価格は計算上20億円にまで下がってしまうことになります。

 

そのため、つまりは運営費用などが嵩むと純収益が同じでも投資効率性は下がってしまうということが顕著に現れることになるのです。

 

このように、物件を選ぶ際には月々の収支などわかりやすいところばかり目がいってしまいがちですが、長期的に運用することを前提とすればキャップレートのような基準は非常に役立つので、是非覚えておくようにしましょう🙆🏼‍♂️