不動産購入時に出てくる「抵当権」について知っておこう。
どうもガブリです。
不動産投資入門 | 山中 龍也 | 金融・ファイナンス | Kindleストア | Amazon
不動産を購入する際には新しく学ぶことがたくさんあるかと思います。
普段日常生活において必要のないルールが色々と存在するので、それらがきちんと理解できずに進んでしまうといったこともあるかもしれません。
その中でも不動産購入時に出てくる「抵当権」というものについては非常に大事なポイントになりますので、今日はそのことについて書いていきたいと思います🖋
まず抵当権とは、金融機関からお金を借りて不動産を購入する場合に、金融機関が担保として物件に対して設定する権利のことです。
理由としては、万が一債務者が返済不能となってしまった場合に、その不動産を売却する権利に代わるので、融資したお金が回収できなくなった場合の最終手段として設定されるものになります。
そのため抵当権が行使されると金融機関はその担保不動産を競売にかけて、市場へ売却した金額を回収費用として計上します。
尚、競売にかけるというのは市場に一般販売するのとは違い、以下のような流れで行われます。
①裁判所に対して競売の申し立てを行う
②裁判所が競売の開始を決定し、物件が差し押さえられる
③裁判所の執行官が現地を訪問し、その不動産を調査する
④調査を行った執行官などがその不動産を評価し、報告書を作成する
⑤裁判所は報告書に基づき、売却価格を決定する
⑥裁判所が売却を実施する公告を行う
⑦公告の内容に基づき、入札が行われる
⑧開札により、最終的な購入者が確定する
⑨不動産の所有者は、裁判所の引き渡し命令に基づき、家を明け渡す
といった流れになります。
また、抵当権には4つの性質があり、「付従性」「随伴性」「不可分性」「物上代位性」に分かれます。
付従性とは、被担保債権がなくなることで抵当権も消滅することを指します。
例えばローンを完済した場合に被担保債権はなくなるため、それに合わせて抵当権もなくなるといったケースです。
次に随伴性とは、抵当権が設定されている物件が別の人に譲渡されたなどの場合に、当該物件に設定されている抵当権も一緒に別の人に移ることを指します。
次に不可分性ですが、抵当権とは債務の一部がなくなっても効力は残っている物件全体に及ぶことになっており、例えばローンを返済して融資残高が減っていっていたとしても、返済した割合に応じて抵当権の効力も減少していくわけではありません。
あくまでもローンを完済するまで物件全体に抵当権の効力が及ぶのが抵当権の不可分性と言われるものです。
極端な話、最後の一回の返済ができなくなったとしても抵当権は行使され、家を明け渡さなければならないのです。
次に物上代位性とは、火事などの理由で当該物件が消滅しても保険金が下りた場合には保険金から弁済を受けることができるという性質を持つものです。
このように、抵当権と一言でいっても細かいルールが制定されています。
特に不可分性について勘違いしている人も多く、ローンを半分返済したら半分は自分のものになったと考える人がいますが、実際にその時点で返済不能になってしまったら家は取り上げられてしまうので注意が必要です。
せっかく途中まで一所懸命返済していても返済不能の時点で全て水の泡になってしまうので、借入をする際には長期的な目線で無理のない返済計画を立てるようにしましょう🙆🏼♂️