相続に不動産が絡んだ場合。
どうもガブリです。
相続のタイミングではよく相談されることがありますが、相続の際には亡くなられた方がどれだけの資産を所有していたのかを明らかにする必要があり、仮に借金があったりする場合には、資産と負債を相殺してどちらの方が多いのかなどを割り出さなければなりません。
相続というのは必ずしも相続しなければならないわけではなく、資産よりも負債が多いとなれば相続を放棄することもできます。
相続するとなれば資産と負債を相殺し、残ったものが遺族の資産として残されるわけですが、そこから受け取った資産に対して相続するための税金が決まったりします。
つまりは資産と負債のそれぞれの合計額を把握することが大事なわけですが、負債を知るためには借入先がわかればその金額を把握するだけで事足りますし、資産を知る場合にも預金などであれば金額の把握は難しくありません。
しかし、資産の一つに不動産が含まれている場合にはどうでしょう。
不動産の価値を素人が判断するには少し無理があるので、そんな時にお願いするのが「不動産鑑定士」です。
不動産鑑定士とは、その名の通り土地や建物の価値を鑑定する資格を持つ者であり、法律や業務的なことにおいても不動産に関してはプロである存在です。
そのため、相続の際の資産に不動産が含まれる場合には不動産鑑定士にお願いし、その価値を見定めてもらった上で相続税を支払うべきか判断することができるのです。
その他にも不動産鑑定士が活躍するのは、意外にも親族間の不動産売買においても大事な存在となります。
というのも、親族間での売買の場合には本来の価格よりも安い金額で売買が成立してしまうということもあり得ます。
しかし、そのようなことが普通にどこでも行われてしまうとどうなるかというと、一度富を持った人の親族にはその後も常に富が続くかのような連鎖が起こり得るわけですよね。
すると世の中に不平等が蔓延する可能性があります。
そもそも相続税の仕組みを見ればわかるとおり、高いものには高い相続税が課されることを考えると、相続税が支払えない場合には相続する権利を得ることを許されず、そこで富の連鎖がストップするというある種の平等が実現できているのです。
こういったことが起こらないように不動産鑑定士がしっかりとした査定を行うことによる価格の決定が、贈与税逃れを回避したりもするのです。
とにかく土地や建物などの価値を査定するというのは簡単なことではないのでこのような専門家の存在意義は非常に大きなものと言えるでしょう。
ちなみに不動産鑑定士に不動産鑑定をお願いする場合には、ネット等で不動産鑑定士の事務所を検索し、気になるところへ連絡したら謄本などの情報からおおよその見積もりを出してもらい、金額に申し分がなければその後契約してからの実地調査などを行なってもらいます。
不動産の価値は単なる数値的なものだけで判断されているわけでなく、騒音や臭気などの要因も加味されたりします。
つまり現地に行かなければわからない点があるのも不動産鑑定の深いところです。
それらが完了すると鑑定評価書というものが発効され、これを持って不動産の価値が確定する流れとなります。
不動産鑑定士への報酬は20〜30万円程度なので、まずは見積もりの時点で適切であるかどうかはおおよそ判断できるようにしておくほうが良いと思います。
あまりお願いする機会がないからこそ慎重に選択ができるように覚えておきましょう🙆🏼♂️