#経済ニュースをガブリ

宅建士、賃貸不動産経営管理士、FP2級、AFPとして活動するの私ガブリが経済ニュースや日常を綴っていきます🖋

不動産投資を始めようとする人からの質問について。

どうもガブリです。

 

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不動産投資を始めようとする方の10人に1人くらいは「今までローンを組んだことがないんです。」ということをおっしゃるので意外に思うのですが、その中でも「不動産投資による借入金額は高額ですが、後に住宅ローンを組もうと思ったら組めるものですか?」という質問が結構多かったりします。

 

そこで今日は、不動産投資ローンと住宅ローンの融資の性質の違いなどについて書いていこうと思います🖋

 

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三者に賃貸をして収入を得るための「不動産投資ローン」と自身のマイホームとして購入する「住宅ローン」。

 

どちらも不動産を購入するという意味では特に違いはなさそうと考える人もいるかもしれませんが、両者のローンの性質はそれぞれ違います。

 

その違いというのは、不動産投資の場合は収益を期待するものなので「事業」として融資が検討されますが、住宅ローンの場合は住居そのものの価値を評価し、申し込み人の収入や勤務先の安定性などを総合的に判断して融資検討することになります。

 

具体的な違いについても見てみましょう👀

 

・不動産投資ローンの場合

不動産投資ローンの場合は、事業ということで年間の賃料収入がどれほど期待できるのかを前提として融資額が決定されます。

さらに基本的には年収の8倍〜10倍くらいの総借入金額を上限として融資されるのですが、例えば年収500万円の人に対して8倍の総借入を上限とする場合、4,000万円が総借入の上限ですから、既に3,000万円のマイホームを購入したばかりという場合には残りの1,000万円までの物件融資しか受けることができません。

 

それも物件の価値が安定していると見なされた場合なので、以下のような点について物件に評価が付けられることも覚えておきましょう。

 

・建物の築年数

・担保価値(将来的な観点を含めた物件の価値)

キャッシュフロー

 

などです。

 

つまり新築かつ賃貸需要のあるエリアで家賃設定が高いほど多くの融資額が期待できるということです。

 

次に、

・住宅ローンの場合

住宅ローンの場合は、特に申し込み人が前年度から2〜3年ほど遡っても安定した収入を得ているか、今後数十年の返済に耐えうるような返済能力があるのかなどを判断され、基本的にキャッシュカードの借入や車の返済なども含め、既存の借入が多かったり、既存の借入に対して過去返済の遅れがあったりすると融資は基本的にアウトです。

 

不動産投資においても申し込み人の収入や勤務先は良くも悪くも影響しますが、住宅ローンの方が申し込み人の返済能力を基本として審査される傾向にあります。

 

さらに借入金利についても大きな違いがあり、規模の小さいワンルームマンション投資だと1.5%〜2.3%あたりの借入金利となりますが、住宅ローンの場合は1%を下回るものもあります。

 

その理由は事業である不動産投資ローンの方が、住宅として住む場所を提供するよりもリスクが高いと金融機関が判断しているからであり、仮に不動産投資において家賃収入が長期間途絶えるなどして返済が不可能になった場合などのために金利を高くして利息をたくさん回収するようにしているのです。

 

このような性質の違いがある「不動産投資ローン」と「住宅ローン」ですが、冒頭の「不動産投資を始めると後に住宅ローンは組めるのか」の答えについては、

 

・金融機関による

 

というのが本当のところです。

 

住宅ローンを組もうとする際に、既に行なっている不動産投資があったとしても充分な収益があればそれは事業がうまくいっているということなので、住宅ローンの融資に関しても前向きに考えてくれる金融機関はあります。

 

しかし、中には「あくまで借入は借入」というかたちで融資を渋ってくる金融機関もあるので、それらは実際にその時になって審査してみないと分かりません。

 

そのため、優先順位を考えるということが大事になってきます。

 

将来の収入の足しにするための「家賃収入」ではありますが、そのせいで賃貸物件では満たせない理想のマイホームを手に入れられないことへのストレスが大きいようであれば不動産投資を見送るということも考えられますし、不動産投資として購入する物件を“将来自分でも住みたいと思える物件”として選定するのであればそれが両立できるということもあるかもしれません。

 

どちらにせよ高額な借入にはなるので、何を優先すべきかしっかり検討して購入するようにしましょう🙆🏼‍♂️