#経済ニュースをガブリ

宅建士、賃貸不動産経営管理士、FP2級、AFPとして活動するの私ガブリが経済ニュースや日常を綴っていきます🖋

介護保険料滞納の増加。

どうもガブリです。

 

皆さんは介護保険というものをご存知でしょうか?

 

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20〜30代の人ではいまいちピンとこない人もいるかもしれません。

 

その理由は、介護保険の支払い対象となるのが40歳からだからです。

 

さらに40歳以上の健康保険加入者“全員“が必須で加入します。

 

自営業などされている方は自治体によって保険料は異なりますが、サラリーマンの方は、毎年4月〜6月の給与額の平均から「標準報酬月額表」をもとに計算することになります。

 

サラリーマンの方は給与から天引きになるので、「40歳になった途端に手取りが減った」というのはこの保険料が発生しているからということです。

 

しかしもちろんただ負担が増えるというだけのものではありません。

 

もし介護サービスが必要な要支援や要介護の認定を受けた場合には、収入に応じた自己負担割合で、その介護度に応じた介護サービスを受けることができるのです。

 

まさに“万が一“に備えた保険制度ですが、要介護になったからといって保険料の支払いが免除されるわけでもなく、介護保険料そのものも生涯支払っていくものとなります。

 

サラリーマンを前提に考えれば給与からの天引きのため、あまり気にならないという人も多いかもしれませんが、ここ最近でこの介護保険料の支払いについて問題が起きています。

 

それが、

介護保険料の滞納

です。

 

給与に応じた金額決定だし、給与から天引きなのであればなんで滞納になるの?と考える人もいるかもしれませんが、先ほども書いた通り、介護保険料の支払いは「生涯」なのです。

 

ということで、65歳以上の高齢者による介護保険料の滞納が年々増加しており、預貯金や不動産といった資産の差し押さえ処分を受けている人が増えているのです。

 

厚生労働省の調べでは、2018年度では差し押さえ対象者が過去最多の19,221人にのぼっていて、その理由の一つに65歳以上の保険料が介護保険制度が始まった2000年から約2倍に上昇しているということも大きく影響しているとのことです。

 

2018年度末時点で介護保険に加入している65歳以上の人は3,525万人いて、そのうちの9割は年金から介護保険料を天引きされている状況です。

 

残りの1割は年金額が年18万円未満で、保険料を“納付書“であったり“預金からの引き落とし“で支払っています。

 

このように、この1割の中の年金額がわずかな人たちの中から保険料の支払いができなくなっている人が増加しているようで、未収の保険料が65歳以上の分だけでも約236億円(2018年度)にのぼるということなので結構深刻な問題となっています。

 

65歳以上の介護保険料は3年に1度見直されるようになっていますが、高齢化によって介護を受ける人が増加している要因が保険料の上昇につながっているので、健康で生きている方が損しているという部分があるのは、ちょっと難しいバランスになってきているなという印象です。

 

制度が開始した2000年度は全国平均で月額2,911円だったのが、2025年には7,200円程度になると見込まれているので、老後になって苦労しないよう、年齢に合わせて今からできることを考えていきましょう🙆🏼‍♂️

 

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