戦後最大の下げ幅である"GDP"って?
どうもガブリです。
先日、今年の第2四半期である4月から6月のGDPが前年同期比で27.8%減少したというニュースがありました。
1955年からGDPの統計を観測し始めてからは最大規模の減少幅であり、戦後最悪の落ち込みと言われております。
原因は新型コロナウィルスによるもので、同時期に行われていた"緊急事態宣言"のダメージが浮き彫りになったことかと思います。
緊急事態宣言により多くのお店は休業や営業短縮を余儀なくされ、その結果雇用が危ぶまれたことで発生した、個人&企業の収入源が希薄化したことにより、GDPが減少したという流れです。
これについてなんとなくネガティブなニュースだということはどなたもわかるかと思いますが、それって一体なんなのか。
今日はそのことについて書いていこうと思います🖋
まずGDPとはGross Domestic Product(グロスドメスティックプロダクト)の略であり、「国内総生産」のことを指します。
さらに噛み砕いてみると、国内総生産とは国内で生産されたモノやサービスの付加価値の合計金額であり、日本に生み出された経済市場の塊みたいなものです。
めちゃくちゃ簡単に言うと、リンゴ園の農家さんが八百屋さんにリンゴを100円で販売するとGDPは100円になります。
しかし、そのリンゴ園の農家さんが海外に行ってリンゴを100円で販売したとしてもGDPには換算されません。
あくまで日本国内で新たに生み出されたモノやサービスに限ったものなのです。
さらにここでいうサービスとは、例えばそのリンゴ園の農家さんが八百屋さんに100円でリンゴを販売し、その八百屋さんが独自の技術でそのリンゴをリンゴ酢にしたとしましょう。
この技術によるたまものであるリンゴ酢を300円で販売したとします。
するとGDPはリンゴを仕入れた100円に200円の上乗せ、つまり200円の付加価値をつけたということになり、これにて合計300円のGDPが生み出されたことになるのです。
それとは別に、例えばその八百屋さんに来たお客様がリンゴ酢になる前のリンゴを、仕入れ値から50円上乗せ、つまり150円で販売されていたものを購入したとします。
この時点でGDPはリンゴ園の農家さんが栽培したリンゴを八百屋さんに販売した時点で100円のGDP、さらに八百屋さんがそれに50円の上乗せをしてお店のサービスとともに販売したことで50円が計上され、GDPの合計額は150円となっているわけですが、そのリンゴを150円で購入したお客様が、それを誰かに300円で販売したとしましょう。
するとGDPは150円の仕入れに対して販売価格300円との差額である150円がGDPに反映するかというと、これはしないのです。
なぜかというと、「新たに生み出された付加価値ではない」という点がポイントとなります。
つまり、「中古品の転売利益はGDPに含まない」ということです。
そのため、今回起きた戦後最大のGDP下げ幅とは、世の中に新たなモノやサービスがほとんど生まれていないことを指すため、ある視点では国の後退を表します。
しかしこのご時世、メルカリなどを使用していらなくなったモノを販売して収入を増やしている人も増えていて、それによって経済が活発化しているというニュースもありますよね?
メルカリなどのフリマアプリは中古品の転売にあたるためGDPには反映していないですが、実は経済が回っているという見方も存在します。
そのためGDPが下がったということがそのまま国の後退を指すわけではないですが、戦後最大の下げ幅となればそのダメージは大きいものなので、GDPを大きな視点で経済を見る際の指標にしつつ、それを投資に活かしたり、今後の就職活動や転職活動に役立てるなどの考え方も持てるようにすると良いと思います🙆🏼♂️